附属病院の組織HPhttps://hospital.naramed-u.ac.jp/department/operation.html外科学)が部長となり、手術対策プロジェクトとして手術件数の増加に向けた取り組みを行い、2019年の総手術件数8771例で、麻酔科管理件数5843例となる。2020年4月より新型コロナ感染症の拡大により、C棟3階集中治療室での新型コロナ感染症病床確保のため、予定手術枠を5割に削減。また、新型コロナ感染症患者の手術を受け入れるため、Room8、6、ハイブリッド室の3室を陰圧対応可能とした。挿管?抜管時などは、全手術でN95マスクとフェイスシールドを必須とした。新型コロナ感染症患者の手術は一般施設で受け入れが制限されていたため、多くの患者の手術を受け入れることとなり、フルPPE(個人防御具)での対応を要した。2020年6月に一時8割稼働となったが、その後も新型コロナ感染症の再燃に合わせ稼働制限を調整した後、2024年2月に10割稼働に戻る。2023年から川口昌彦(麻酔科教授)が部長となり、手術件数の維持?手術室の有効利用?手術材料の適正使用を目的とした手術?医薬材料対策プロジェクトに取り組んでいる。奈良県の最終デイフェンスラインとして24時間体制で手術患者を受け入れている。HPhttps://hospital.naramed-u.ac.jp/department/icu.html最大6床まで受け入れ可能な体制を整えた。未知のウイルスに直面する中、スタッフはN95マスクや防護服を着用し、献身的に治療にあたった。心臓血管呼吸器外科や循環器内科の医師にも当直業務などを担当してもらい、多くの協力を得ながらこの危機を乗り越えた。以前は、病床を心臓血管呼吸器外科、循環器内科、麻酔科で4?5床ずつに分けて管理する運用を行っていた。しかし、新型コロナ感染症の蔓延に伴い、コロナ以外の症例で使用できる病床が減少したため、各診療科が協議の上、残りの病床を柔軟に運用する体制へと移行した。厳しい病床運用を強いられる状況となったが、診療科間の連携は強化され、チーム全体の力が向上した。コロナ終息後もこの体制を維持し、より重症な患者を受け入れられるよう病床調整を続けている。 集中治療部において最も重要なのはチームワークであると考えている。医師間の連携はもちろんのこと、看護師、薬剤師、臨床工学技士、理学療法士、管理栄養士など、多職種との協力を重視し、さらなる連携強化に努めている。58集合写真 1981年にA棟3階に9室で奥田孝雄教授(麻酔科)を部長に開設され、1988年に11室に改修された。2003年にC棟手術室3室が追加され計14室の運用となる。2005年に細井裕司教授(耳鼻咽喉?頭頚部外科学)が手術部部長に就任。2007年の電子カルテシステム運用とともに麻酔記録を含めたオンライン化が本格運用となり、手術室での薬剤師常駐も開始された。2010年からは中央手術部常駐の臨床工学技士(CE)および麻酔アシスタントCEが着任。2012年に小林浩教授(産婦人科学)が部長に就任し、2013年から手術安全チェックリストの運用が開始される。古家仁病院長が発案した病院プロジェクトの一つとして手術?病病連携対策プロジェクトが2014年より開始され、手術部部長の中鳥祥介教授(消化器?総合外科学)がリーダーとなり手術件数の増加,手術室の効率的な運用などに尽力される。2016年に中央手術室がA?C棟からC?E棟に移転し、現在の15室(うち1室はハイブリッド手術室)の運用となる。2016年に手術支援ロボットであるda Vinci Xi surgical systemを導入。2017年からは中瀬裕之教授(脳神経集中治療部 集中治療部は、1981年にA棟4階に6床で開設され、その後2003年にC棟3階へ移転し、現在は14床で運用されている。部長は講座教授が歴任し、北村惣一郎教授(第3外科)、古家仁教授(麻酔科)、斎藤能彦教授(循環器内科)、川口昌彦教授(麻酔科)が務めてきた。現場運営を担う副部長は、平井勝治先生、後藤安宣先生、井上聡己先生が歴任し、2021年5月より惠川が担当している。 この10年間で、集中治療部の運営に最も大きな影響を与えたのは、新型コロナ感染症であった。日本においても、2020年4月に緊急事態宣言が発出され、新型コロナ感染症が急速に広がった。重篤な肺炎が主な治療対象となることから、集中治療部での管理は麻酔科が中心となり、改装した5床のコロナ専用病床で治療を行っていた。しかし、2020年11月の第3波では重症患者が急増し、平均稼働率が93%に達したため、専用病床を再び改装し、副部長 惠川 淳二中央手術部部長/川口 昌彦集中治療部部長/川口 昌彦
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