附属病院の組織2024年度に更新したCT装置?IVR-CT装置の前で撮影内視鏡部スタッフ この度は、開学80周年ならびに新キャンパスオープン記念にあたり、お慶び申し上げます。また、これまで関係された多くの方々に感謝申し上げます。 中央放射線部は、画像診断、IVR、核医学検査、放射線治療の4部門に分かれており、放射線科医師、各専門科の医師、看護師、診療放射線技師、各専門分野の医療技術スタッフなど多くの職種が協力して診療や治療を行っています。 この10年で放射線に関する検査や治療の技術は大きく進歩しました。画像診断では撮影時間の短縮やより良い造影時相で撮影することで高精度な3D画像を得るために多列化したCT装置が導入され、IVRでは高精度な血管内治療に対応するために血管撮影装置とCT装置が組み合わさったIVR-CT装置が導入されました。2016年にはE棟2期の整備に伴い、核医学検査ではPET/CT装置、放射線治療ではリニアックの増設、手術部では血管撮影装置を配備したハイブリッド 2016年、中央内視鏡?超音波部は中央内視鏡部に名称変更され山尾純一病院教授が部長に就任した。2021年から吉川公彦病院長が部長を兼任し美登路昭病院教授が内科部門長、小山文一病院教授が外科部門長となった。看護師長は2016年から森川知子氏、2022年に浅川寿氏、2023年から稲田充代氏が歴任した。2024年現在、医師5名、看護師18名をはじめ、ME、事務スタッフ、内視鏡洗浄員、助手等の総勢35名体制で運営している。 2024年の診断?治療内視鏡件数は、上部消化管6063件、下部消化管(含小腸)2550件、胆膵869件、気管支鏡313件に上る。最近10年間の変化として、上部消化管領域では画質や画像強調内視鏡の進歩、非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍に対するUnderwater EMRや粘膜下層剥離術(ESD)、腹腔鏡?内視鏡合同手術の導入が挙げられる。また、再発食道癌に対する光線力学的療法も導入した。胆膵領域では超音波内視鏡下胆道ドレナージを導入し、巨大総胆管結石に対する手術室が導入されました。2024年には高度救命救急センターにIVR-CT装置を装備したハイブリッドERの運用を開始しています。今年度は128スライスCT装置を320列CT装置へ更新、ガンマカメラの更新やIVR-CT装置の増設が行われました。放射線治療ではE棟1期整備で導入された機器が更新の時期を迎え、より高精度な線量制御を行うために最新の放射線治療装置の導入を進めています。 業務の範囲に関しては、関係法令の改正や業務範囲の拡大、医師の働き方改革の推進を目的として、2015年に看護師、2023年には診療放射線技師による造影剤ルートキープを開始しました。 中央放射線部は、これらの高度な技術と設備を活用し、患者一人ひとりに最適な医療を提供することを目指しています。また、医療スタッフの専門知識と技術の向上にも力を入れており、定期的な研修や学会発表を通じて最新の知見を取り入れています。これにより、地域医療の発展に貢献し、患者の健康と安心を支えています。/university/subject_and_department_j/university_hospital/chuoushinryoshisetsu/chuou_naisikyou.htmlHP経口胆道鏡下電気水圧衝撃波胆管結石破砕も採用した。また、術後再建腸管例に対するバルーン内視鏡下胆膵内視鏡治療数は著増している。下部消化管内視鏡検査は、直腸鏡からファイバースコープ、電子スコープを経て、現在はハイビジョンの画像強調内視鏡の時代となった。バルーン/カプセル内視鏡にて小腸観察が可能になり、早期癌に対するESDや狭窄に対する拡張術など治療内視鏡が発達している。気管支鏡は、末梢肺病変の生検にナビゲーションシステムも適宜併用しガイドシース併用気管支内超音波断層法を、縦隔?肺門部リンパ節病変には超音波気管支鏡ガイド下吸引針生検を行い診断率が向上している。また、難治性気胸で気管支充填術も導入した。 今後も、消化器内科、消化器外科、呼吸器内科等との協力と緊密な連携のもと最新の知見や技術を積極的に取り入れた内視鏡診療を行う所存である。59中央内視鏡部部長/吉川 公彦中央放射線部部長/田中 利洋
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