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更新日:2020年7月14日

組換えDNA実験の法律による規制

組換え実験は法律で規制されています

遺伝子組換え生物等の使用は「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(通称カルタヘナ法)で規制されています。違反すると最大で一年以下の懲役もしくは百万円以下の罰金またはこれの併科が科せられます。

なぜ法律ができたか

日本がカルタヘナ議定書に批准したからです。カルタヘナ議定書の主な目的は、改変された生物(LMO)*による生物の多様性への悪影響を防止することです。LMOの使用等により在来種を駆逐してしまったり、また人の健康へ悪影響を及ぼさないようコントロールするため、法整備されました。

LMO:Living Modified Organism,現代のバイオテクノロジーの利用によって得られる遺伝素材の新たな組合せを有する生物

組換え実験は2種類に分類される

法令上組換え実験は第一種使用と第二種使用の2種類に分類されます。

第一種使用

農場で遺伝子組換え植物を栽培するなど、環境中への遺伝子組換え生物の       拡散を防止しないで行う

第二種使用

実験室での使用など環境中への遺伝子組換え生物の拡散を防止して行う

大学等研究機関では大半が第二種使用であり、第一種使用はごくわずかです。

実験を始める前に

カルタヘナ法はカルタヘナ議定書を遵守するために整備されました。従って実験を始める前に各人が以下のことをきちんと認識することが重要です。

  • 自分が扱う組換え生物は第一種使用なのか第二種使用なのか?

   通常大多数が第二種使用です。第一種使用には大臣確認が必要。

  • とるべき拡散防止措置は?

   P1~P3、P1A~P3A、P1P~P3Pのどれに該当するか。

  • 不活化の方法

   取り扱う組換え生物の特性に応じて、確実に不活化できる条件を選ぶ。

法令違反しないために

以下の2点について特に注意して下さい。

  • 組換え生物は必ずオートクレーブや薬剤で不活化処理してから廃棄して下さい。
  • 組換え生物を他者に譲渡する際、譲受者に対して情報提供する法的義務があります。

(詳細は杉浦まで)